氷見事件タクシー運転手柳原浩さんが冤罪逮捕で真犯人は大津英一!【アンビリバボー】

2020年4月2日に放送される「アンビリバボー」で氷見事件について特集されます。

氷見事件とは2002年に起きた富山連続婦女暴行冤罪事件の犯人として柳原浩さんが冤罪逮捕され、服役を終えた後に真犯人が逮捕された事件です。

柳原浩さんは自白を強要され裁判で有罪判決が下り服役することに。

その後、真犯人である「大津英一」が逮捕されたのです。

この記事では、氷見事件の内容と真犯人である大津英一や冤罪逮捕された柳原浩さんの現在などについて紹介していきます。

【アンビリバボー】2002年にタクシー運転手の柳原浩さんが冤罪逮捕される!(氷見事件)

2002年4月15日、タクシー運転手だった柳原浩さんは当時16歳の少女を強姦しようとしたとして、強姦未遂容疑で富山県警察氷見警察署に逮捕。

その後、5月には別の少女への強姦容疑により再逮捕されることに。

逮捕のきっかけは柳原浩さんが少女らの証言と似ていたから。

任意捜査として行われた取調べが4月8日以降断続的に3日間朝から晩まで行われた。

警察はすでに柳原浩さんへの逮捕状を用意していた。

警察は「お前の家族も『お前がやったに違いない。どうにでもしてくれ』と言ってるぞ」などという、取り調べ警察官の真実に反する誤導により、容疑を認め、自白したものとして逮捕された。

自白の裏付けをするため自白の裏付け捜査を行い、事件報告書には星のマークの運動靴が柳原浩さんの自動車の後部座席付近に有ったと記されている。

 

富山県警の酷い対応!自白強要により有罪判決が下される

警察は柳原浩さんに対して「お前の家族も、お前が犯人だと言っている」と告げたり、偽造まがいの手法により作られた家族の手紙を見せることで、被疑者を絶望に追い込み、自暴自棄になったところで自白を採るという手法を取っていた。

柳原浩さんは、取調官に「はい」か「うん」しか言うなと言われ、おかしいとか怖くて何も言えなかったという。

自宅の捜索では星のマークの運動靴は発見されず。

取調官が「捨てたんだろ」と言うので柳原は「はい」と答え、警察は柳原が捨てたと供述した場所を捜索したが、やはり運動靴は発見されなかった。

取調官が「燃やしたんだろ」と言うので柳原は「はい」と答え、運動靴は自宅で燃やしたことにされた。

現場に残っていた体液についても、柳原の血液型と一致しない可能性を認めながら、科学捜査研究所の担当者は氷見警察署署長から依頼がなかったので再鑑定しなかった。

この逮捕には、柳原浩さんの自白に「秘密の暴露が全くない」こと。

また、柳原浩さんには犯行当時の犯行時刻とされた時間帯に自宅から知人に電話をかけた通話記録などが存在したこと。

現場証拠である足跡が28センチという巨大な足跡なのに対し、柳原の足が小さい24.5センチであること。

柳原浩さんに対する立件は無理ではないかとの声が氷見警察署内にさえもあった。それにも関わらず捜査は強行され、富山地方検察庁が立件した。

また、裁判では弁護士も「裁判官から何を言われても認める方向で」「控訴しても無駄」と犯人扱いされ、孤立無援だった。

富山地裁における裁判の席でも柳原浩さんは容疑を認め、結局自白と少女らの証言が重要視され有罪判決が下り同年11月に懲役3年が確定。

柳原浩さんは刑に服し2005年1月に出所した。

 

真犯人は大津英一!(富山連続婦女暴行事件)

柳原浩さんが出所した後の2006年11月、別の事件で鳥取県警察に逮捕された51歳の男が自分が真犯人であると自供。

逮捕されたのは「大津英一」。

大津英一被告は富山県で未成年の少女に対する2つの暴行事件を起こしていた。

上記の2つの事件を含めて2002年~06年に富山、石川、鳥取県で13~18歳の少女に対して計14件の婦女暴行、同未遂などの犯行を繰り返した。

裁判が行われた富山地裁高岡支部の藤田敏裁判長は「凶悪、重大で刑事責任は極めて重い」と懲役25年が言い渡されています。

 

柳原浩さんのその後は?裁判で国家賠償を請求で現在は

真犯人が逮捕されたことで2007年に富山県警は柳原浩さんへ謝罪。

その後、柳原浩さんは再無罪判決を求める再審請求を行います。

また、富山県警が冤罪事件について謝罪したとされる2007年1月23日夜の翌日に柳原浩さんは富山地検に呼び出され、「当時の取り調べ捜査官、担当検事を恨んでいません」などという内容の調書を意思に反して作成させられることに。

さらに、柳原浩さんが知らないはずの事件の詳細についての自白書類が富山県警により捏造され、署名・指印させられたことが判明。

そして、2007年10月に柳原浩さんは無罪判決が言い渡されます。

柳原浩さんは2009年5月14日に国家賠償訴訟を提訴。

2015年4月に富山地裁は、富山県警察の捜査の違法性を認め、県に1966万円の支払いを命じる判決が確定。

ただ、国賠訴訟の場合個人に対して請求することは出来ないため取り調べを担当した警察官への賠償は棄却されている。

柳原浩さんは現在、取調べで受けた威嚇のPTSDで就職をドクターストップ。

2年余り服役した補償として国から約1000万円を受け取ったものの、生活費や弁護士費用で底を尽き都内杉並区在住で生活保護を受けているとのこと。

また、2009年に国家賠償訴訟を提訴したことにより、家の姓を汚すなと兄や姉とは断絶状態であるようです

 

富山県警は冤罪逮捕で誰も処分されず!担当したのは長能善揚

当時の富山県警安村隆司本部長は「結果においては誤認逮捕になりましたけれども、当時の捜査幹部の指揮あるいは捜査員の捜査手法、それを一つ一つをあげつらって捜査の懈怠があった、あるいは、そこに捜査のミスがあったという事で処分に該当するものだというふうに判断できるのか、どうかと言う事になると、当時の捜査状況をつぶさに検証した立場からして(処分を)ちゅうちょせざるを得ない。」として富山県警は誰一人処分されていない。

当時尋問した取調官の一部はすでに民間企業などに天下っており、「天下りに有利になり、かつ警察の責任を回避させるためにこのような取調べ方法がとられている」という批判もある。

だが、警察庁、検察庁、各裁判所ならびに法務省はこれらの問題に対しては一切触れることは無かった。

再発防止策に対しての発言はあったが、その後、警察庁、検察庁、各裁判所及び法務省のいずれにおいても、発言自体が無かったことにされてしまった。

さらに、当時の長勢甚遠法務大臣が柳原浩さんに対し謝罪した際、柳原浩が述べた自白の強要については違法性が無いと述べ、当時の捜査員に対して処分は行わないことを決定。

その上、長勢甚遠法務大臣が感情を抑えきれずに声を出して笑う場面も報じられている。

また、柳原浩さんの取調べを担当した人物は「長能善揚」と言われている。

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