2020年3月29日に放送される「テレビ史を揺るがせた100の重大ニュース」で1998年に起きた和歌山毒物カレー事件について特集されます。
和歌山毒物カレー事件は夏祭りにおいて提供されたカレーに毒物が混入しており、カレーを食べた67人が中毒症状を発症し4人が亡くなった事件です。
その後、カレーに毒物を入れたとして殺人や殺人未遂などで「林真須美(はやしますみ)死刑囚」が逮捕されます。
林真須美死刑囚は2009年に死刑が確定しています。
ただ、この事件は林真須美死刑囚を犯人にするには不可思議な点も多く、冤罪の可能性もあると言われています。
この記事では、和歌山毒物カレー事件の内容と林真須美死刑囚の現在や裁判結果などについて紹介していきます。
1998年和歌山毒物カレー事件の内容!林真須美死刑囚が逮捕される
毒物カレー事件があったのはわたしが中学生の時。高校生になって「すっぴんが林真須美」と言われショックを受けた。今、事件当時の林真須美と同じ歳になり思うことはあの人めっちゃ肌きれいじゃね?今のわたしこんなにきれいじゃないよ。JKのわたし、元気だせ。あと紫外線対策してくれ。頼む。 pic.twitter.com/rJHnPdHI3S
— ツロムヨシ (@tsuromuyoshi) August 18, 2019
事件は1998年7月25日に起きます。
和歌山県和歌山市園部の地区で行われた夏祭りにおいて提供されたカレーに毒物が混入され、カレーを食べた67人が中毒症状を発症。
中毒により4人(64歳男性、54歳男性、16歳女性、10歳男児)が亡くなることに。
保健所は当初、食中毒の見解を示していましたが、カレーを食べた人物の嘔吐物を調査すると亜ヒ酸が混入していることが判明します。
そして、同年12月に林真須美死刑囚はカレー事件の亜ヒ酸混入による殺人と殺人未遂で逮捕起訴される事になります。
保険金詐欺で逮捕されていた
実はカレー事件が起こる前、林真須美死刑囚は夫である林健治さん共と謀してヒ素を使った保険金詐欺を行っていました。
そのため林真須美死刑囚は10月に殺人未遂と保険金詐欺の容疑で逮捕。
夫である林健治さんも別の詐欺及び同未遂容疑をかけられ同じく逮捕されていました。
和歌山毒カレー事件の林真須美死刑囚の夫の林健治サンのトークショーを観る。ゲストの元兵庫県警の方がラストで全て持っていきましたな pic.twitter.com/KemoaKvPIz
— 沖田虎丸 (@okitatoramaru) September 23, 2018
ヒ素については、当時林健治さんがシロアリ駆逐会社を経営。
ヒ素はシロアリ駆除によく使用されるものであった事から、ヒ素の知識についても多少あったと思われます。
検察によると林真須美死刑囚の毒盛り事件は23件にのぼると言われており、被害者の中には林健治さんも含まれていたと。
ただ、これについては林健治さんが林真須美死刑囚をかばうために自らヒ素を飲んだとも言われています。
そして、保険金詐欺により林夫婦が得たお金は約8億円以上。
後に林健治さんは保険金の大半をギャンブルなどにつぎ込んだと語っています。
林真須美死刑囚は保険金詐欺で逮捕されていたものの、なぜカレー事件の犯人にされてしまったのか。
冤罪の可能性も

そして、林真須美死刑囚が冤罪である可能性についても多く言及されています。
というのも検察は物的証拠はなく状況証拠だけで林真須美被告以外に犯人がいない事を立証していからです。
裁判では以下の事実を持って林真須美死刑囚が逮捕に至ったと言われています。
- カレー鍋に混入されていた亜ヒ酸と被告人の自宅等にあった亜ヒ酸が同一であること
- 被告人が午後0時20分から午後1時までの間、1人でカレーを見張っており、カレー鍋に亜ヒ酸を混入する機会があったこと
- 他の時間帯において、他の者が亜ヒ酸を混入する機会がなかったこと
- 被告人およびその家族がカレーを食べていないこと
- 被告人が飲食物に亜ヒ酸を混入して他人を殺害しようとした類似の犯罪を行っていた
(引用:Yahoo知恵袋)
特に林真須美死刑囚の自宅にあった亜ヒ酸がカレーに混入していた亜ヒ酸と同じであった事が、逮捕に至った主な決めてと言われています。
しかし、上記の事実には林真須美死刑囚を犯人にするには無理があることがいくつかあるようです。
1.カレー鍋に混入されていた亜ヒ酸と被告の自宅等にあった亜ヒ酸が同一であること
⇨林家の台所から見つかったヒ素の入ったプラスチック容器には、誰の指紋もついてなかった。
容器が見つかったのは事件から2ヵ月後。
2ヵ月という時間がありながら犯人が処理をしなかったのはあまりにもおかしい。
2.被告人が午後0時20分から午後1時までの間1人でカレーを見張っていた
⇨次女もずっと一緒だったと証言。
林真須美死刑囚と見張りを交代した女性は「次女と林真須美死刑囚がガレージの中で一緒に並んで話をしていた」と証言。
また、近所に住む女子高生は「白いTシャツを着て首にタオルを巻き、髪の長い女性が、1人でカレー鍋の周りを歩き回り女性は被告人であった」と証言。
しかし、林真須美死刑囚が着ていたのは黒のTシャツ。
首にタオルを巻いておらず髪も長くなかった。
一方、次女は林真須美死刑囚と体型が似ており事件当日、白いTシャツを着ていた。
そのため女子高生が次女と林真須美死刑囚を見間違えた可能性が高い。
3.他の時間帯において、他の者が亜ヒ酸を混入する機会がなかったこと
⇨林真須美死刑囚が鍋の近くに居たのは午後12時20分~午後1時の間。
その後は買い物に出かけている。
夏祭りが始まったのは午後6時であるため、その間に林真須美死刑囚以外にカレー鍋に近づかなかった人物がいないとは言い切れない。
4.被告人およびその家族がカレーを食べていないこと
⇨確かに家族はカレーを食べていないが犯人結びつける理由にはならない。
林真須美死刑囚は長女と三女を家に残して夏祭りに行かずにカラオケに出かけている。
さらに、晩ご飯の用意はしていなかった。
そのため子供たちがカレーを食べる可能性は十分に高かった。
また、林真須美死刑囚が毒物を混入していたとすれば、家族に何らかの指示をしないはずがないと考えられる。
5.被告人が飲食物に亜ヒ酸を混入して他人を殺害しようとした類似の犯罪を行っていた
⇨林真須美死刑囚のヒ素を使った保険金詐欺事件はカレー事件と似ている点も多い。
ただ、保険金詐欺事件は死者は出ていない。
つまり、林真須美死刑囚にはヒ素に関してある程度の知識があった。
カレー事件は保険金が入るわけでもない。
過去に類似事件起こしているにもかかわらず、ヒ素を使った事件を起こすのは自身の首を締めるような行為。
そのため林真須美死刑囚が犯行に及ぶ動機が考えられないため、冤罪の可能性もあると言われています。
2009年に死刑が確定!裁判結果や林真須美死刑囚の現在は?

林真須美死刑囚は容疑を否認し、自白についても1度もしなかったようです。
そのまま、1999年5月に第一審の初公判が行われました。
1審の開廷数は95回、約3年7か月に及び、2審は結審まで12回を要することに。
林真須美被死刑囚の初公判から死刑確定と現在までの裁判の結果はこちら。
- 1999年5月:和歌山地裁で初公判
- 2002年12月:和歌山地裁は死刑判決
⇨林真須美死刑囚は判決を不服として大阪高等裁判所に即日控訴。
- 2005年6月:大阪高裁は林真須美死刑囚の控訴を棄却
⇨林真須美死刑囚はここでも判決を不服として即日最高裁判所に上告。
- 2009年4月:最高裁は林真須美死刑囚の上告を棄却
- 2009年5月:死刑が確定
⇨林真須死刑囚は2009年7月に裁判の再審を請求。
- 2017年3月:和歌山地裁は再審請求を棄却
⇨林真須死刑囚は大阪高裁に即時抗告。
- 2020年3月:大阪高等裁判所は棄却
林真須美死刑囚は年現在、大阪拘置所に収監されているようです。
また、弁護団によると3月の判決にも林真須美死刑囚は不服を申し立ており、最高裁判所に特別抗告する方針とのこと。
もしかしたら、再審が行われる可能性も十分にありえるのかもしれません。
面会した夫によると林真須美死刑囚は痩せており、死刑により毎日寝るのが怖いと語っていたそうです。
長男がSNSなどで情報発信
また、息子である長男は2019年よりTwitterを開始。
2019年5月には手紙を公開。
母からの手紙 pic.twitter.com/hWsIqtD3lO
— 和歌山カレー事件 長男 (@wakayamacurry) May 3, 2019
手紙では事件当日に着ていたシャツについて言及。
林真須美死刑囚は「黒色のTシャツ」を着ていたことを手紙で強調されていたそうです。
さらに、息子はテレビに出演して無罪を訴え続けているようです。
林真須美の息子さんが変なお面つけてAbema出てる。#AbemaTV pic.twitter.com/Td7s3T9YFo
— Miwa (@miwa_91) November 16, 2019
真犯人はいるの?

真犯人についてはネットでも様々な噂があり、一部では近所の小学生だったとも言われています。
林真須美さんは保険金殺人はしたんですよ
でも無意味にカレーに毒薬を入れて殺すのをしないタイプなんじゃないかと思うのと
ヤフー知恵袋になったんだけどヒ素の成分にすごい詳しい人がいて
林真須美さんが持ってたヒ素とカレーに入ってたヒ素の成分が違うんだよね
ソースがヤフー知恵袋ですいません(笑)
で要は成分によって甲状がわかるんだよね
甲状が違うから林真須美さんってのはありえないのと
あとその当時に林真須美さんの事件の前にヒ素中毒があったんだよその地域で
でその時の犯人が近所の小学生だったんだよね
でその時のヒ素と同一なんじゃないかって言われてるんだよね
なので僕は真実を知ってるわけじゃないけど
僕が見た限りの話を総合していくと
たまたまヒ素を手に入れてこういうイタズラをする小学生がいて
で1回やって事件になりました
でもその子っていうのは無罪放免になって
カレーの時にもう1回同じことをしました
でたまたま林真須美が近所にいました
っていう話が真実じゃないかなと思っています
犯人は林真須美死刑囚だったのか真犯人だったのかは未だに明らかになっていません。
林夫婦が起こした保険金詐欺事件は許されるものではありませんが、カレー事件については冤罪の可能性もあるため何ともいえないところではありますね。
現在は長男が無罪を訴え続けており、林真須美死刑囚についても裁判の再審を求めている事から今後の展開も気になりますね。
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